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capital policy

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capital policy overview

資本政策の策定コンサルティング
資本政策とは、現状をスタートとして、IPO(株式公開)までの資本構成がどのように推移していくのかのシミュレーションを行い、最適な資本戦略を組み立てることを指します。 創業者あるいは経営者が資本政策を練り上げることなしに投資家と交渉するということは、自らの経営権を投げ出す結果につながりかねないリスクがあります。 そのため、事業計画や様々な目的に合わせて、最適なバランスを考慮して策定することが大事です。

 

目的
  • 資金調達の際に株主構成を決定
  • 経営陣のシェアを確保
  • 創業者へのキャピタルゲイン確保
  • 従業員、役員へのインセンティブの付与
  • 事業承継や相続対策
主な決定事項
  • 誰に株式を譲渡するか
  • いつ株式譲渡を実行していくか
  • それぞれのタイミングの株価の想定価額
  • どういう方法で株式を譲渡するか
主な手順
  1. 中長期事業計画書を作成
  2. キャッシュフロー表をもとに上場までに必要な資金の金額と時期を想定
  3. 上場までの経常利益の推移をもとに上場前後の株価を想定
必要なノウハウ
  • 中長期プランを構築するビジネス戦略に関する経験
  • 会社法に精通した法律知識
  • 財務会計に精通した会計知識
避けるべき事項
  • ベンチャーキャピタル(独立系、金融系、外資系)に相談しないこと。なぜなら、VCの作成する資本政策は、キャピタルゲインを確保することを第一に考えるため、創業者や経営者との利害が相反するから。
その他
  • 株式上場を考えているなら、そのタイミングで資本政策に着手すべき
  • 資本政策は一度実行してしまうと、二度と後戻りできない
  • 基本的な考え方は、公開前後の株価のギャップをいかに実現するか

shareholding ratio

株式会社の所有者は株主なので、その経営権は株主が所有している株式数の割合に応じています。 株式会社の経営事項は株主総会で決議されますが、この株式数による多数決で決定されます。 つまり、創業者やオーナー経営者の持株比率が下がると、会社に対する経営権が弱まることになります。  逆に、出資する投資家の持ち株比率が上がると、会社に対する経営への発言力が高まることになるのです。 この株主の権利は、持株比率の程度に応じて変わるので、一般的な目安を上げておきます。

 

持株比率(シェア) 主な株主の権利
2/3超 株主総会における特別決議が可能。取締役の解任、営業の全部または一部の譲渡等、定款の変更、減資、解散、合併などの重要事項を決議できる
1/2超 株主総会における普通決議が可能。新たな取締役の選任ができる。一般的に「経営権」と呼ばれるのは、このシェアをさす
1/3超 株主総会における特別決議を阻止することができる。一般的に「拒否権」と呼ばれるのは、このシェアをさす
10%以上 会社解散請求権
5%以上 金融商品取引法上の大量保有報告義務
3%以上 株主総会招集請求権、会計帳簿閲覧権
1%以上 株主提案権

 

 

株主の権利とのバランスで、必ず留意すべき持株比率の目安は、2/3、1/2、1/3の3つです。
経営権を安定化させるためには、創業者や経営陣、その協力者の持株比率が一定以上である必要があり、これを安定株主と呼ぶこともあります。 仮にオーナー経営者が100%の株式を保有していれば、全ての会社経営の意思決定が思いのままですが、理想としては2/3以上保有していれば、取締役を解任することが出来ますので、経営を支配している状態と言えるでしょう。 また、少なくともオーナーや経営者と友好的株主と共同で1/3超、可能であれば1/2超の持株比率を確保することが一つの目標となるでしょう。

 

このように、資本政策は、必要な資金を調達することとバランスを取りながら、経営陣のシェアをどう確保するかがポイントとなります。  そして、VCなどの第三者割当増資を行うと、会社への資金流入と引き換えに、創業者や経営陣の持株比率は低下することになってしまいます。 増資による資金調達額と経営権は、常にトレードオフの関係にあることに留意しなければなりません。

method

経営権の確保のために必要な手段をシミュレーションするには、会社法の高度な知識を持つ専門家の協力が必須となります。 そして、資本政策の目的を達成するために、会社法に則った様々な手段を駆使して、適切な時期に実行する必要があります。 ここでは、会社法にある代表的な方法をご紹介します。

 

株主割当増資 既存株主に持ち株比率に応じて有償で新株を発行する方法
第三者割当増資 既存の株主に限らず、特定の第三者に対して新株を発行する方法
株式移動 既存の株主が所有する株式を他の個人・法人に譲渡する方法
自己株式取得 株主から自己株式を会社が取得する方法。未公開会社で定款に譲渡制限の定めのある会社であれば可能
株式分割 1株をいくつかの株に分割することにより、発行済み株式を増加させる方法。株式分割を行っても株主の持分比率に変化はなく、時価総額に変化はないので、1株あたりの株価に希釈化が生じる。但し、将来株価が上昇する期待のある会社であれば、株主にとってもメリットになる
株式無償割当て 1株あたり、同一または異なる種類の株式を株主に取得させる方法。株式分割と同様、1株あたりの希釈化が生じるが、自己株式を割り当てることもでき、種類株式の発行が可能となることが、大きなメリット
ストックオプション 取締役や社員へのインセンティブとして活用される方法。 予め定められた期間内に、予め定められた額の金銭等を出資することにより、会社から一定数の同社株式の交付を受けることができる権利を付与
減資 減資には有償減資と無償減資がある。無償減資の場合には、減資資本金がその他資本余剰金に振替となり、資本金等の額は変わらない
その他 事業譲渡や吸収分割といったスキームを活用し、現物出資の対価として新株を割り当てる方法などもある

procedure

資本政策策定に際して、どのような手順で進めるか、一般的な流れをご案内します。

 

ステップ1
現状把握

  • 現状の株価を試算
  • 株主別キャッシュ、株式数の上下限を想定
  • IPOに向けて、課題を抽出

ステップ2
事業計画策定

  • 3〜5ヵ年事業計画書
  • 貸借対照表
  • キャッシュフロー表

ステップ3
目標設定

  • ラウンドごとの株主構成を想定
  • ラウンドごとの必要資金調達額
  • IPO時の発行済み株式総数を想定
  • 安定株主比率や創業者へのキャピタルゲインを想定
  • 株式公開の市場の選定など

ステップ4
シナリオ策定

  • 時期や株価の調製
  • 必要な実行手段の選定
  • 全てのシナリオのリーガルチェック

ステップ5
シミュレーション表

  • 資本政策シミュレーション表を作成

*同事務所オリジナル。株式数、株価を入力するだけで、株主シェアが一覧化できるため、手元で様々なシナリオを簡単に確認できます

ステップ6
最終調整

  • 目標とする資本構成と現状の資本構成とのギャップを埋めるための手段を決定

 

資本政策は後戻りできないので、選択を誤れば、将来数千万から数億の違いが出てくるかもしれません。 策定の際には、専門家の協力を仰いで慎重に策定されることをお勧めします。

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